天ぷらなど揚げ物は楽チンなんですが、揚げ物をしたあとの油の処理が手間がかかるんですよね。
揚げた油は何回か使えますが、酸化が進んだ油を使って料理をすると、その料理を食べる人の体にも悪い影響を与えてしまいます。
油を捨てようとそのまま排水溝に流すと油が排水管に付着して、水道管が詰まる原因にもなりますし、何といっても環境に悪いですよね。
そこで揚げ油の処理を「固めるテンプル」で処分している人も多いですし、100均でも天ぷら油凝固剤が売られています。
また「油を固めるやつがない!」というときも、家にあるもので油を固めるアイテムや処分する方法があるんです。
今回は、油を固めるのに代用できるアイテムや、なぜ固まるのか、固める以外に処分する方法などを紹介します。
代用できるものはありますが、今後のために合ったほうが便利ですね。笑
テンプルなど油を固めるやつないときの代用
油を捨てようとして「固めるテンプル」がないと気づいたときに家にあるもので代用できるんです。
代用できるものをいくつか紹介します。
小麦粉または片栗粉
- 揚げ油が熱いうちに油と同じ量の小麦粉か片栗粉を入れる
- 温度が下がってくると油がドロッとした感じに固まってくる
- 固まったら新聞紙にくるんでビニール袋に入れて捨てる
重曹
- 揚げ油が熱いうちに油と同じ量の重曹を入れる
- 団子のように固まる
- へらなどでこそぎ、新聞紙にくるんでビニール袋に入れて捨てる
パン粉
- 揚げ油が熱いうちに油と同じ量のパン粉を入れる
- 油がパン粉に吸われて減ってきたら新聞紙にくるんでビニール袋に入れて捨てる
どれもやり方としては同じですね。
油と同じ量が必要になってくるので、あるもので代用できます。
どちらかといえば小麦粉よりも片栗粉の方がより固まりやすかったので、片栗粉があればこちらがオススメですね。
重曹はお掃除にもよく使われる優れモノ。
別のお掃除にも使えるものなので、家にあると便利ですね。
また、パン粉は期限切れになったものなどがあれば捨てずにとっておくといいですね。
油を固める成分は?なぜ固めることが出来るのか
固めるテンプルはヒドロキシステアリン酸という成分で、唐ゴマ(ヒマ)から抽出したヒマシ油が原料として作られています。
唐ゴマにはリシンという猛毒が含まれていますが、リシンは唐ゴマの種子の皮についている成分で、固めるテンプルに使うヒマシ油を作る過程では皮がきちんと除去されているため、毒性はないとのことです。
固めるテンプルがなぜ固まるのかというと、固めるテンプルの成分であるヒドロキシステアリン酸の分子がスカスカで、穴がたくさんある中に油が入り込んでいきます。
油を含んだ状態でヒドロキシステアリン酸が冷やされると油を巻き込んだまま固体に戻ろうとして、油を含んだ状態でゲル状となって固まるのです。
冷やして固める成分なので、逆に熱くなると溶けます。
なので、揚げ油が40℃を下回ると固まり始めるので、なかなか下がりにくい油を固めるには結構時間がかかるんです。
また、油の中に固めるテンプルを入れるとしっかり混ぜ合わせないとキレイに固まらないということもあります。
固めるテンプルを入れるときは、油が熱いうちに入れるときれいに混ぜ合わさってよく固まるので、注意しておくことが大切ですね。
油を固めずに油を処分する方法
家で使った揚げ油などを捨てるときは可燃ごみとして捨てますが、油を固めずに捨てる方法もあります。
揚げ油を冷ましてから、新聞紙やペーパータオルに吸わせてビニール袋に入れて捨てるだけです。
牛乳パックの容器の中に水をしみこませて、新聞紙やペーパータオルを詰めて冷ました油を入れるのもいいでしょう。
また、自治体によっては油を資源ごみとして回収するとこともあります。
私が住んでいる地域では、ペットボトルなどのフタが付いた容器に油を入れて、スーパーや公民館の設置してある廃棄油ステーションの回収ボックスに持ち込むことを推奨しています。
この油を精製して軽油と同等質のバイオディーゼル燃料として再生されているんですね。
この燃料は環境にもやさしい燃料で、ゴミ収集車や市営バスなどに使用されています。
いらなくなった油がリサイクルされ、より環境にやさしい街づくりに努めるって一石二鳥ですよね。
私は、以前は固めるテンプルを使用していましたが、廃棄油ステーションができてからはいつも回収ボックスに持ち込むようにしています。
油を固めるやつの代用まとめ
揚げ物や天ぷらをしたあとの油を処分するのはちょっと面倒ですね。
最近では固めるテンプルのほか、いろんなメーカーから販売されています。
もし無い場合は小麦粉、片栗粉、パン粉、重曹のどれかで代用出来ますし、新聞紙、キッチンペーパー、牛乳パックがあれば固めずに処理できますよ。
自治体によってですが、油は燃えるごみとして捨てることができるので、固めるテンプルがないときは、自然発火に注意して、上記のように家にあるもので処分をすることもできます。
また、廃棄油ステーションが設置されている地域では、リサイクルされ捨てるだけの油も有効に活用されています。
固めるテンプルがないときは、家にあるものでぜひ代用してみてくださいね。