お香を焚いてみたいけど、煙が立つしデメリットがあるのか気になりますよね。
煙が出るので部屋が汚れる、体に悪いなどもあると思いますが、実際はもちろんゼロとは言えません。
アロマや香水、柔軟剤などに比べて、お香は気にはなってはいるけれど、取り入れるのに悩みますよね。
でも自分にとって気持ちのいい香りを取り入れると、気分が上がります。
ここでは、お香の扱いで気になる点、お香以外の製品との違いなどを紹介したうえで、自分にあった香りを探すお手伝いをしたいと思います。
お香のデメリットは部屋が汚れるし体に悪い?
お香は火で燃やすことによって香りをだすため、火の取り扱いに注意が必要です。
火を付けたまま寝てしまったり、人がいないところで放置するのは危険です。
お香は灰が落ちることを考慮したうえで使いましょう。
また、他の香り製品に比べて、お香は煙によって香りが拡散し、煙の届く空間にあるファブリックや人にも香りが吸着する特徴があります。
過度な煙は息苦しさの原因にもなるので、使用の際には、風の動きを気にして換気をすることが重要です。
体に悪い?
残念ながら、お線香やお香は化学物質が練り込んで作られたものが多く、火で燃やした際には少なからず有害物質を出してしまいます。
また煙は呼吸器にとって負担になります。
敏感な方は、これらの物質や煙によってアレルギー症状がでたり、喘息の方は息苦しさを人よりも多く感じてしまうかもしれません。
しかしこれはお香だけでなく、現代の生活には利便性や価格を抑えるために様々なものに化学物質が含まれています。
これらをすべて排除することよりも、
- できるだけ煙が少ないものや化学物質が少ない商品を消費者が選んで使う。
- 密閉した空間で使わずに換気をしっかりする。
このことによって、お香の利点を生かして、古来からの香りの世界を楽しむことができると思います。
部屋が汚れる?
タバコと同じように、お香でも使用方法と素材によっては汚れやすくなります。
注意点は、『煙が少ないもの』『油分(樹脂)の少ないもの』を選ぶことです。
煙には煤や灰が含まれるので、これがファブリックにつくと黒ずみます。
またタバコのタールと同じように油分(樹脂)が多いと、これも茶色く黄ばむ原因となります。
ここでもやはり、
- 素材を選ぶ。
- 使用時に換気をする。
- 一度に多く焚かない。
以上のことに気をつけて汚れを防止すると良いでしょう。
こちらは煙がゼロではありませんが、他のお香よりも控えめになっています。
お香と線香、アロマの違い
自然香料を使っているという点では、お香や線香、アロマも同じです。
しかし、形状が固形であることや液体であることの違い、それによる香りの経過の違いは意外にも多くの差があります。
線香
お香と線香のルーツは同じで、お香が仏事にとって使いやすい形として生まれたのが線香です。
この2つは形状以外の差異はありません。
お香の成分は、植物の木や実、茎、葉などの原料そのものを使っています。
お香の香りと言えば、お寺などに代表される落ち着いた香りのイメージが強いと思います。
これは、燃やすことで生まれるボトムノートと言われる、香水などのベースノートよりもさらに深い香りが立つことが要因かと思います。
これは原料を燃やして香りをだすお香ならではの特徴です。
アロマのデメリット
アロマも自然の香料を使っていることは同じですが、花や木から抽出した液体の香料を主としてオイルなどにして使います。
専門的には、この自然素材の香り成分を高濃度に含み揮発性をもたせたものを「エッセンシャルオイル」と呼び、自然素材以外の合成香料やアルコール基剤で希釈したものを「アロマオイル」と呼び区別されています。
アロマは液体で揮発性があるため、トップノートと呼ばれるツンとする柑橘系に代表される香りがはじめに強く立ちます。
その後はどんどん落ち着いた香りが出てきて、ベースノート言われる香りが最後に残ります。
濃度の高さにもよりますが、総じてお香に比べて爽やかに香っている時間が長く、香りの持続力は短めなものが多いです。
拡散性もお香に比べれば弱いので、個人的に楽しむのに適しています。
ただし、長時間香りを楽しみたい人や空間に香りをとどまらせたい方にとっては、原料の良いものを使おうとすると頻繁に使用することになるため、コストが高くなるのがデメリットです。
お香の効果
お香の効果は大きく3つあります。
除湿や悪臭の抑制効果
まずは『香りの抑制効果』です。
嫌なニオイを抑え、空間を清浄に整えてくれます。
煙の拡散性と燻煙によって、広い空間に持続力のある香りが定着します。
あくまで抑制するだけで消臭されるわけではありませんし、クサすぎると混ざり合って逆効果になる可能性もあります。
また火を使うことによって除湿の効果もあるため、湿気の多い季節に重宝します。
ストレス緩和や落ち着かせる
お香特有のボトムノートにより、深い香りに気持ちが落ち着きます。
虫よけ
蚊取り線香に代表される虫の忌避剤として昔から使われています。
このように見るとアジア地域の湿気の多く、窓を開けたままにしておく地域でお香が発展した理由も分かる気がしませんか?
初心者におすすめのお香
まず形状による燃焼時間や使い勝手の良さの観点からですが、煙が苦手な人には「スティックタイプ」いわゆる線香タイプのものがおすすめです。
燃焼時間が30分ほどで、煙が少なく、ゆっくりと香りが立つのが特徴です。
ただし灰が風で飛びやすいので、エアコンや窓の近くなどでは使わず、専用の香立てを使いましょう。
ちょっとした気分転換に使いたい方は、「コーンタイプ」いわゆるお灸のような形のものがおすすめです。
燃焼時間が10分程の短い時間で香りを楽しめるうえ、このタイプは灰が飛び散らないため、家にある小皿の上でも気軽に楽しめて後片付けも楽なため、使い勝手が非常に良いです。
香りに関しては、好みによって使い分けると良いですが、大まかに目的に合わせてのご紹介をさせていただきます。
シトラス、ハーブ系
集中力をあげたい、部屋の空気を爽やかにしたい時に良いです。
レモンやミントなどが馴染みがあり使いやすいでしょう。
ウッド系
寝る前やリラックスするために使いたい時は、お香特有の深い香りが味わえるウッディ系の香りが良いでしょう。
サンダルウッドはお寺でも馴染みがあるので、初めてでも使いやすいでしょう。
オリエンタル系
もっと現実を離れて雰囲気を味わいたいという時は、イランイラン、ジャスミン、ムスクなどを使うと一気に異国に行った気分を味わえます。
他にも、お花のフローラル系、果実のフルーティ系など自分の好きな香りを探すのも楽しいでしょう。
会社によって商品名が原料の名前でないものも多いため、分からない時は商品説明を見て購入するようにしましょう。
個人的には白檀
「お香と言えば」の白檀です。
上品な香りで、よくお寺などでも嗅いだことがあるニオイだと思います。
白檀でも甘い香りからスパイシーなものまでありますね。
芳輪は甘めなものが多い印象です。
お香のデメリットは部屋が汚れやすく体に悪いのかまとめ
お香はアロマや香水などに比べて、火の後始末などが面倒と思われる方もいらっしゃいますが、比較的に灰の出ないものだと家にあるお皿などを使って使用することも可能です。
お香を焚くための道具は必要になった時に買い足すので充分ですので、気軽に挑戦できます。
お香にはお寺のイメージが強いと思いますが、他の香りを出す製品に比べても深い香りが魅力です。
深い香りは、気持ちを落ち着けて自分の時間や空間を大切にする気持ちをわかせてくれます。
また、持続力や拡散力の観点からも空間に香りを広げるのに適しており、アロマに比べてもコストパフォーマンスが良い商品と言えます。
自分のお気に入りの香りを見つけることができれば、アロマとはまた違った使い方や楽しみ方ができると思います。